2022-11-15
「リースバック」という不動産の売却方法をご存じですか?
自宅から引っ越すことなく不動産を現金化できるため、住宅ローンの返済が厳しいという方にもおすすめしたい売却方法の一つです。
しかし仕組みを理解しないまま利用すると、思わぬトラブルを生んでしまうかもしれません。
そこで今回はリースバックを利用する際の注意点をはじめ、トラブルの事例と対策についても解説します。
堺市や高石市でリースバックの利用を検討されている方は、ぜひご参考になさってください。
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リースバックとは、自宅不動産を売却したあとに買主と賃貸借契約を結ぶことで、そのまま自宅に住み続けることができる仕組みのことです。
そのため「住む環境を変えたくないけれどまとまった資金が必要」という方や、「住宅ローンの返済が厳しい」という方におすすめの売却方法だといえます。
リースバックによって得たお金の用途に制限はなく、生活費や介護費、学費、新しい事業を始めたいときの初期費用などにも活用可能です。
また同じ自宅には住み続けられるため、引っ越しの必要がなく、通勤や通学に影響が出ることもありません。
リースバックを利用した後は、所有権が買主に移ります。
持ち家ではなく賃貸借契約となるため、固定資産税や維持管理費などの負担がなくなる点もリースバックの特徴の一つです。
しかしリースバックにはメリットばかりあるわけではありません。
利用後にトラブルを生まないために、注意点についてもしっかりと理解しておきましょう。
最初の注意点は、リースバックで不動産を売却をした場合、一般的な不動産売却よりも売却価格が安くなる傾向にあることです。
市場価格の相場と比較すると3割から4割ほど安くなると考えておきましょう。
事前に目安を把握しておけば、見積もりを見てトラブルになることもありません。
リースバックには、将来的に自宅を買い戻せるシステムがあります。
その際、買戻価格が周辺の類似物件よりも高くなる傾向にある点には注意が必要です。
一般的に、不動産は築年数が長くなるほど資産価値が下がります。
しかしリースバックで売却した不動産は、売却時に再購入価格を設定するケースが多いため、相場よりも高くなってしまう傾向にあるのです。
買い戻しを視野に入れてリースバックを利用するのであれば、契約時に再購入価格についてしっかりと確認しておきましょう。
賃貸借契約には一般的に「普通賃貸借契約」と「定期賃貸借契約」の2種類があります。
リースバックの多くは2年から5年程度の定期賃貸借契約であり、期限を迎えるごとに再契約が必要と考えておかなければなりません。
再契約のタイミングで家主から契約解除を求められれば、自宅から退去しなくてはならないので注意しましょう。
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ここではリースバックでトラブルになりやすい事例を3つ、ご紹介します。
リースバックの家賃は、近隣エリアの相場価格よりも高くなる傾向にあります。
そのため住む期間が長くなるにつれて、支払いが難しくなる事例は珍しくありません。
また家主から家賃の引き上げを請求されるケースもあります。
リースバックで住宅ローンの支払いから解放されても、結局は家賃が支払えず自宅を失うリスクもあるので注意しましょう。
買い戻しするつもりでリースバックを利用したものの、いざそのときになると買い戻しができないという事例があります。
よくある理由としては「買戻価格が高すぎる」「家主が買い戻しに応じてくれない」などです。
また毎月の家賃を支払っているうちに、買い戻しの資金を確保できなくなったという事例もあります。
とくに契約時に買い戻しの期限を決めていた場合は、計画的に資金を準備しておく必要があるので注意しましょう。
リースバックでは不動産の所有権が家主に移っているため、知らない間に不動産が売却されて所有者が代わっていても法律的に問題はありません。
そのため賃貸借契約を結ぶ時点で「勝手に売却しない」という内容を取り決めておくことをおすすめします。
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リースバックでトラブルにならないためには、どのような対策をするべきなのでしょうか。
ここではいくつかのトラブル対策をご紹介します。
基本的なことではありますが、見落としがちなポイントを知っておくことでトラブル対策になります。
賃貸借契約が「普通賃貸借契約」なのか「定期賃貸借契約」なのかについてはかならず確認しましょう。
すでにお伝えしたとおり、多くのリースバックで採用されているのは定期賃貸借契約です。
そして定期賃貸借契約は長く住み続けることを目的とした契約方法ではありません。
その点を理解せずに契約を結んでしまうと、後にトラブルへと発展する可能性があります。
買い戻しを予定している方は、契約年数がご自身の買戻計画に適しているのかを確認してから契約を進めてください。
先述したとおり、リースバックでの売却価格は、一般的な仲介などによる不動産売却に比べて安くなりがちです。
そのため仲介で不動産売却をするときと同様に、市場の相場価格についてある程度の知識をつけておきましょう。
一般的な相場価格と比較することで、リースバックで提案された査定価格が妥当であるかを検証することができます。
リースバックの査定価格を見て「家賃を支払い続けられる金額かどうか」を判断することも大切です。
とくにリースバックで得たお金を住宅ローンの返済などに充てる予定の方は、資金計画を慎重に立てる必要があります。
リースバックの一般的な家賃は、下記の計算式で求めることが可能です。
リースバックの月々の家賃=査定価格÷10年÷12か月
リースバックでは最初にまとまった資金を得られますが、長い目でみると家賃が大きな負担になってしまうことも考えられます。
どの程度の期間その家に住み続けるのか、あるいは買い戻しをするのであれば何年後にするのかなど、支払う家賃の累計額と売却価格のバランスをしっかりと見極めて対策しましょう。
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まだそれほど認知度の高くない「リースバック」ですが、資金面でのお悩みを抱えている方にとっては魅力的なサービスの一つです。
利用の際の注意点やトラブル対策についてもしっかりと理解をしたうえで、ご自身にとってプラスになるかどうかを検討してみましょう。
堺市や高石市でリースバックの利用についてお悩みの方は、堺・高石不動産買取専門店までお気軽にご相談ください。